ペット仏壇・仏具の専門店として、2008年の創業以来、累計15万人以上のペット供養のお手伝いをしてきた「ディアペット」が、
ペットの火葬や葬儀、ペット供養、ペットロスなど、ペットの旅立ちにまつわることを、専門店ならではの視点でお伝えします。

ペット仏壇・仏具の専門店として、2008年の創業以来、累計15万人以上の供養のお手伝いをしてきた「ディアペット」が、火葬や葬儀、供養の仕方など、ペットの旅立ちにまつわることを、専門店ならではの視点でお伝えします。

柴犬ちゃんが虹の橋を渡りました 死別体験記  ~Y.A様の場合~

2020-07-16ペット 死別体験記

愛知県にお住まいのY.A様よりお寄せいただいた
柴犬ちゃんとの死別体験記です。

2019年1月9日、愛犬レオが13才で虹の橋へ旅立って行きました。
レオは初めて飼った子で、私にとっては弟同然の存在でした。
散歩が大好きで、頭が良く、とても優しい子でした。

初夏の頃に予防接種のため動物病院に行ったときに高熱があることがわかり、そのまま緊急入院に。その時は1週間程度で退院できたのですが、それからすっかり弱ってしまい、寝てることが多くなりました。
12月の末頃に全くご飯を食べなくなり、再び動物病院へ。毎日点滴に通うことが難しかったためレオは入院することになりました。
母は仕事が終わると毎日面会に通い、私もバイトがない日は母とともに面会に行きました。

そして1月9日。私は前々から大学の友人と計画していた旅行に数日前から行っていました。その日は旅行の最終日で、昼食を食べているときに母からの突然のラインが。「レオが死んじゃった」。短いその文面に私の頭は真っ白になりました。一緒にいる友人に迷惑かけたくなくて、表面上は必死にいつものように振る舞いました。
「旅行から帰ったら面会に行こう」。前日にそう思っていただけに、母からのそのラインは本当に衝撃的なものでした。

旅行前に面会に行ったとき、「元気になったらまた一緒に散歩に行こうね」「はやくおうちに帰りたいね」「また来るね」と声をかけ、元気になってくれるとばかり思っていました。
しかし旅行から帰ってきた私を待っていたのは、動物病院が用意してくれたペット用の棺に横たわるレオの姿でした。
ただ眠っているかのように穏やかな表情で、名前を呼んだら起きてくれるんじゃないかと思うほどで、動物病院の人は「ほとんど苦しむ様子はなかった」と言っていたと母から聞きました。
死因を詳しく調べるためには解剖しなくてはいけないらしく、それはしたくなかったので断ったため、亡くなった原因はわかりませんでした。しかしあまりにも突然亡くなったため、獣医からは何らかの感染症の疑いがあると言われました。

ラインで知らされた時は信じられなくて・・・信じたくなくて、レオの遺体と対面したときに初めて実感がわいてきて、遺体が安置されている寒い部屋でしばらく涙が止まりませんでした。
もしも感染症だったら同居犬への感染が一番怖いからと、獣医からはレオが使っていた物は全て処分するようにいわれていました。あの子がいた痕跡全てを消してしまうようで嫌だったし、母とも悩みましたが、他の子を守るため首輪や散歩用のリード、クッション、ブランケットなど全て処分せざるを得ませんでした。

それでも何か手元に残しておきたくて、一人になった時に母にも内緒で泣きながらレオの毛を取ろうとしました。しかし元々抜け毛が多かった子のはずなのに、死後硬直のせいか引っ張ってもなかなか毛が抜けず、「本当に死んじゃったんだ」と余計に実感してしまい、余計に涙が溢れてきました。
「ごめんね、痛いよね。でも少しだけレオの毛をちょうだいね」と泣きながら何とか少しだけ毛を抜くことができ、以前アクセサリーを買ったときに勿体なくて捨てられなかった小さな箱に毛を入れ、他の同居犬が触れられないように保管しました。
また、レオの犬小屋に入れてあったブランケットは、寒くないようにと私が買ってきたもので、衝動的にお店に走り、全く同じものを買い、あの子が実際に使っていた物ではないけれど、思い出の品として残しました。

お別れの日、棺の中にはお腹いっぱい食べられるようにと具合が悪くなる前まで食べていたご飯と、寂しくないようにと私達家族の写真と同居犬の写真、そして私が書いた手紙を入れました。

お墓参りに行くたびに母は「せめてお正月だけでも家で過ごさせてあげてれば良かった」と後悔を口にします。
私も「もっと早く具合が悪いことに気付いてあげられていれば」「もっとたくさん遊んであげれば良かった」「いろんなところに連れて行ってあげれば良かった」「レオはうちの子で幸せだったのかな・・・」とあの子のことを思い出すたびに考えてしまいます。

レオがいなくなってから1年。漸くレオのことを思い出として語れるようになりました。それでもやっぱり写真を見るたびに涙が溢れてきてしまいます。
命日を機に、いつまでもレオの毛を小箱に入れたままにしておきたくはなくて、携帯できる小さい遺骨入れを購入し、その中にレオの遺毛を入れました。
これから散歩が好きだったあの子のために、生前行けなかった色々な場所に連れていけたらなと思います。

レオは今までも、そしてこの先もずっと、私の大切な弟です。