とある公営火葬場でのペット火葬について調べてみました
公営火葬場とは、市区町村などの役所が運営している火葬場のことです。
市区町村によっては火葬場がないところもありますし、
人の火葬だけ行っているところもあれば、人も動物も行っているところもあります。
今日は、動物の火葬も行っているという、とある市の公営火葬場に伺ってみました。
「死亡動物」と書かれた看板が目印です。
この火葬場では合同葬となっており、お骨を取り出したり、火葬に立ち会うことはできません。
遺体は、段ボールなどの紙製の箱に納め、ひもで十字に縛って持ち込みます。
飼い主が自分で保冷庫、つまりは遺体を保管するための冷蔵庫に納めるだけで、お別れはおしまいです。
どのタイミングで火葬が行われるかはわかりませんが、段ボールに納まり冷蔵庫で保管された動物の遺体は、みんな一緒に火葬されて、一部を動物の慰霊碑に納めるそうです。
ちょうどこの日も、一台の車が入ってきました。
清涼飲料水のロゴが書かれた段ボールに、紐がくくられていました。
大きさからすると、猫ちゃんか小型犬でしょう。
冷蔵庫の扉を開け、納めて、飼い主と思われる男性は静かに立ち去りました。
管理事務所の方にも動物の火葬について伺いましたが、
「人の火葬が優先で、忙しいときは動物の火葬は後回しになります。
詳しいことはネットで見てみてください」
とのことで、あまり詳しいことは教えていただけませんでした。
料金表だけいただいて帰りましたが、小型犬(5キロ未満)では1,100円と、私営の火葬サービスに比べると10分の1以下ともいえる価格帯でした。
ディアペットの店長であるわたしの考えではありますが、公営のメリットとしては、運営母体がはっきりしており、安心感があること。
価格が比較的安価であることでしょうか。
デメリットとしては、飼い主目線でのサービスとしては提供してもらえないことかと思います。
この公営火葬場のやり方についての是非は、飼い主さんが考えることであり、わたしたちが何を言うものでもありません。
ただ、ごく個人的には、胸が締め付けられるような思いがしました。
懸命に生きた動物たちの肉体が消えてなくなるその時に、わたしたちに出来ることは何でしょうか。
弔いは、やり直すことができません。
人の葬儀や火葬も簡素化されていく時代ではありますが、大切なものを忘れることのないよう、考えておきたいものです。