猫ちゃんが虹の橋を渡りました 死別体験記 ~T.M様の場合~
福島県にお住まいのT.M様よりお寄せいただいた
猫ちゃん(MIX)との死別体験記です。
今から19年前。
私はアパートで一人暮らしをしていました。
テレビを観ていると外から子猫の鳴き声が。
隣の家の雑草の中に、生後一週間の黒猫が二匹、寄り添って鳴いていました。
衝動で拾ってしまいましたが、我が家はペット禁止。
大家さんに事情を話し、貰い手がつくまでと言ってくださいました。
体の大きさは私の手くらい。
慌ててホームセンターに行き、哺乳瓶や粉ミルクを買って帰り、人肌にして飲ませました。
子供の頃に観たテレビで、飲み終わった後は、
人肌の温度に湿らせたティッシュで陰部を刺激して排泄させるとあった気がして、
早速実践。無事に排泄出来ました。
仕事はヘルパーでしたので、数時間縛りの業務の合間にミルクと排泄。
こんな小さな命を育てたことがなかったのですが、無事に育ち、
一匹は貰われて行きましたが、もう一匹が手元に残ってしまいました。
実家でも飼えず、仕方がないので猫を飼える物件探しをしました。
にいと名付けたその子は、なかなかやんちゃな姫に成長。
避妊したため黒豹のようなしなやかボディは5㎏超えのぽっちゃりボディへ。
ジャンプして壁を蹴り、カーテンレールを渡って、夜勤明けで爆睡している私の腹部へダイブ。
重力も加わり、死ぬかと本気で思った事が、まるで昨日の事のよう。
毛が茶色がかった黒で、よくみると虎模様もうっすら入っていて、
金に少し緑がかった目がとても綺麗でした。
私が結婚し、娘が生まれ、泣いているとなんとかあやそうとなめたりして、
でも泣き止まず、「なんとかして」と目で訴えたり。
二人目が生まれると、「こんなもんよね」とでも言いたげな目を向けていました。
大きな怪我も病気もなく、何度引っ越しても必ず家に帰って来てくれました。
呼べば来てくれる、ワンコ気質の私の愛猫。
今年8月、顎に違和感があるように見えて動物病院へ行くと、
骨の中に腫瘍があると言われました。
先生に言われるまでもなく、年齢的に手術は出来ない事もわかってしまい、
腎不全も起こしており、痛み止めの薬を飲ませてあげるくらいしか手がありませんでした。
延命措置はしませんでした。
亡くなる数分前、か細く数回鳴き、まるで呼んでいるようでした。
すぐに駆けつけ、手を添えて、鼓動が止まるその時まで。
安らかでした。
妹分の娘達、弟の様にみていた夫に見送られ旅立ちました。
大事な大事な私の愛猫。
また会えるその時まで、どうか元気で。
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